日本文化専門演習Ⅵ(民俗学?伝統芸能)の履修者とともに、新宿の歴史と開発をめぐる巡見を行いました。
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最初に訪れたのは新宿区立新宿歴史博物館です。常設展では、内藤新宿の成立や新宿で活躍した文豪や都市文化を学び、さらに特別展「新宿駅開業140周年記念 Shinjuku grand terminal」を見学しました。鉄道網の発展と都市形成を示す豊富な展示品が興味深く、都市史を学術的に考察する貴重な機会となりました。
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「東海道四谷怪談」で知られるお岩さんを祀る陽運寺を訪れました。境内の雰囲気は怪談の世界観を想起させる一方で、多くの参拝客の姿も見られ、現代まで読まれ?語り?演じられ続けてきた作品の力を実感しました。
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次に、内藤新宿の面影を残す寺院をめぐりました。まずは、太宗寺で内藤家墓所を見学し、宿場町を支えた名家の歴史をたどりました。


さらに成覚寺へ。ここは「投げ込み寺」として知られ、宿場町として栄えた内藤新宿の悲しい歴史を物語る場所です。都市の繁栄の裏側にある人々の生活と死を考えさせられました。


続いて花園神社を訪れました。ちょうど酉の市の期間中で、境内に並ぶ提灯の数に圧倒されました。また骨董市も開かれており、そこでは多くの外国人観光客の姿も見られました。
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最後に成子天神社を訪れ、富士塚を見学しました。江戸時代末から明治時代頃に築かれたものとされており、マンション群のなかに残る貴重な史跡で、都市に残る富士信仰に触れました。
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江戸時代の宿場町から現代の都市空間まで、文化と歴史の重層性を体感する一日となりました。