【概 要】DEIとはDiversity(多様性)、Equity(公正性)、Inclusion(包括性)の頭文字をとった言葉で、現在さまざまな企業や団体などでDEI推進のとり組みが行われています。しかしドナルド?トランプ氏がアメリカ大統領に就任したことでDEI活動に大きな変化が生じました。なぜそういうことが起きたのか、それが今後の世界にどう影響するか???ほんの一端ではありますがお話しできればと思います。
場所:川村学園女子大学 我孫子キャンパス
9月6日(土) ①10:00~11:00 ②11:30~12:30 |
①多様性に揺れるアメリカ~アファーマティブアクションからトランプの反DEIまで 【概要】1960年代の公民権運動以降アメリカで進められてきた雇用、教育などでの多様性推進の取り組みは、現在トランプ政権によって大々的に廃止されています。しかし、アメリカの歴史を紐解くとこのような反DEIの動きは特別なものではないことが分かります。本講演ではアファーマティブアクションをはじめとするDEI推進策がアメリカでどのように議論されてきたかを歴史的に振り返り、DEI問題に対する多様な見方とその背景を考えていきたいと思います。 講師:倉林 直子 (国際英語学科教授) ②イギリスにおけるトランスジェンダー問題とJ?K?ローリング 【概要】「ハリー?ポッター」シリーズの作者であるJ?K?ローリングは2020年にSNSでトランスジェンダー女性が女性であることを否定する発信をし、映画版でハリーを演じたダニエル?ラドクリフが反論するなど、多くの批判を浴びました。しかし近年イギリス社会はローリングに同調する方向に動きつつあるようです。今年の4月イギリス最高裁は、性別にもとづく法的保護は女性として生まれた人々にのみ適用されるべきだという判決を下しました。トランスジェンダーを中心にイギリスにおけるDEI問題を探ります。 講師:菱田 信彦 (観光文化学科教授) |
9月27日(土) ①10:00~11:00 ②11:30~12:30 |
①多様性を認め合える社会を特別支援教育から~子どもたちの姿が教えてくれるコト~ 【概要】新万博体育_亚博足彩app-彩客网重点推荐@の日本型学校教育では、「個に応じた指導」で「主体的?対話的で深い学び」を実現する「個別最適な学び」と、多様な他者と協働することで他者を価値ある存在として尊重し、様々な社会の変化を乗り越え、持続可能な社会の創り手となることができるよう「協働的な学び」の充実が大切とされています。多様性を認め合い共に社会を創っていくためには何が必要なのか、特別支援教育の現場で子どもたちの姿が教えてくれる視点から、多様性を認め合う社会について考えてみることにします。 講師:小倉 京子 (児童教育学科教授) ②「障害」から考える日本の未来 【概要】現代の社会は多様生の時代といわれています。この時代において「障害のある」ことはどのような意味をもつのでしょうか。時代と共に変化する障害観をたどりながら、私たちとは一見無関係に思える「障害」が実は身近なものであることを考えていきます。現代の日本にとって労働人口の減少は大きな社会問題です。今回はスペインの視覚障害者雇用を紹介しながら、日本の未来の働き方を考えて見ることにします。 講師:向野 光 (教職センター教授) |
10月19日(日) ①10:40~11:40 ②12:00~13:00 |
① 性的多様性と教育 【概要】LGBTQという言葉は日常的に耳にし、誰もが知る言葉となっています。このような状況は、長い戦いの上に築かれたものです。本講座では、こうした歴史を概観した上で、性的多様性に関する理論、そして、特に教育において、どのような実践がなされているのかを見ていきたいと思います。また、「男性?女性の二つの性だけだ」と宣言するトランプ大統領による大統領令に見られるようなバックラッシュの危うさについても触れたいと思います。 講師:山口 恭平 (児童教育学科准教授) ②『排除のシステム』を読み解く―1960~70年代のアジア各地におけるコミュニティ組織化を手がかりに― 【概要】1960~70年代、アメリカを起点にアジア各地へ広がった社会運動を、「構造化された〈排除のシステム〉」という視点から読み解きます。現在、トランプ政権下で強まる移民?マイノリティへの排除と重ね合わせつつ、かつて市民が地域から社会を変えようとした試みを検証。国境を越えた連帯の可能性と、その中で浮かび上がる課題を考察します。 講師:佐久間 美穂 (生活文化学科教授) |